たまに見てるKindleまとめサイトの「きんどう」の中の人、きんどう zonさんが本を出すということで読みました。
『Kindleのまとめサイトでどうにかこうにか1000日間生計をたてた話』といいます。
個人で電子書籍を日本一売っている方なので、これからの電子書籍のあり方(売り方)に関しても激しく勉強になったんですが、メディアの育て方に関する部分がめっちゃ参考になりました。
特にブログを書いている人や、サイト運営者は参考になります。ブログメディアをいかに成長させたかを実体験にそってサラッと生々しく書いてあるので、是非読んでみるといいでしょう。
成果を出すなら「仕事のための人生」にする
最近「ありのまま」感がもてはやされてますが、著者は結果を出すのであれば「仕事のための人生」な感じでモノゴトに取り組むことを推奨しています。
本書冒頭でも書いたんですが週末副業で一〇万円とかじゃなくて、どうやれば億まで届くかを考えてるので、基本的にフルタイム以上の労働が前提となっています。人生のための仕事から、仕事のための人生になる感じで頑張りましょう。成果なんて簡単に出るわけないんですから。
とにかく、序盤は速度が命です。もちろん、中身の無いプレスリリース紛いの記事でお茶を濁すのは読者のためにならないので、とにかく魂を込めていきましょう。
二、三日に一記事? 土日は休み? 何年かけてメディアを成長させる気ですか。一日でも早い成長ペースに乗せるために、序盤に地獄を見たほうが後からサイト運営は楽になります。息をするように更新しましょう。更新こそが人生です。
なんということでしょう。
ぼくは楽をしたいがために「無理はしないでおこう」という甘い考えが頭の片隅にありました。クソですね。何に関しても、結果を出すためには本気で取り組まなければならない。そういうことです。
ちなみに、タイトルにあるとおり、著者はKindleまとめサイトだけで3年弱生計をたててますが、始めの1年ほどでサイトだけで食べていける基盤を作ってます。
ということは、うまくやれば1年必死にやるだけで、最低限生活できるレベルのサイトを作れるということですよ。こういう話をすると「才能があったからでしょ」なんて言葉が必ず出てきますが、そんなこと言えないくらい作業に打ち込んでるのが文章からにじみ出てます。
ただし、「うまくやる」といっても難しいので、人気記事にどんな手法が使われてるかをある程度知っておくのも大事。
修行として「はてなブックマークのホットエントリー(http://b.hatena.ne.jp/)」を毎日全部読むのが良いですよ。
更新頻度を最優先にしてロケットスタートを意識する
サイトの運営開始直後はとにかく「更新」が大事。
更新頻度について – サイト開始直後はとにかく更新し続けてください。朝・昼・夕方・晩の四つあると、通勤前・ランチタイム・休憩がてら・帰宅時・後なんて記事が読まれやすい時間にそれぞれ新着を投入できます。記事の数が揃わないうちは、よほどのクオリティが無いと人目につくことはありませんがやる気を失わず頑張りましょう。記事が増えて読者が定着すると同じクオリティでも格段にアクセスされるようになります。根気よく丁寧に続けましょう。最低三ヶ月は様子を見てください。
このネット社会では普通に更新してるだけだったら、他の大多数のサイトの一部として埋もれてしまいます。クオリティが高く人気になる記事を狙って書けるのであれば2〜3日に1本くらいの更新頻度で十分ですが、そんなんできる人ほとんどいないです。
忘れてはいけないのが「自分は凡人」だということ。
SNSを覗けば猛者たちが「ビジネスは費用対効果を意識する。それはサイト運営も同じだ。毎日更新を一生続けるつもりかい?」なんて言葉が繰り広げてたりしますが、あれはもうポジショントークなんで聞く必要ないです。
凡人の自分を信じましょう。一番難しいけど一番重要。
サイトの運営を開始した直後は知識も少ないので、先駆者の情報を仕入れたくなりますが、そんなんしてても一歩も前に進んでないんです。
その間に1記事でも更新すれば一歩ですからね。
私的にはもう色々あったのですが、どんなことがあろうとも更新の時間を優先しました。人生のためのキンドルじゃない、キンドルのための人生です
ただし、読者が疲れちゃうので1日8記事までがいいとのことです。気を付けましょうね!
あぁ…耳が痛くて中耳炎になりそう。
Kindleの特性を活かしたスゴ本
いやー、スゴイ。スゴイ本です。何がスゴイって「生々しさ」。これはKindle本の醍醐味ですねー。
本書はzonさんがKindle用に書き下ろしたものなので、紙の本として出版するときのような編集を行っていないと思います。それが逆に良くって、文章の投げ具合に生々しさを感じるんですよ。
普段しゃべらない人がお酒を飲むとめっちゃしゃべるし実は相当スゴイ知識と経験持ってたみたいな感覚?
あと、やっぱり根底には「好き」があると感じられる絶妙な文体。
とにかく、自分の読みたい本を探すという延長で新刊やセールの情報を見つけてお金儲けをするという。一番、きんどうを楽しんで見ているのはわたしでしょう。その上で大好きなお金に目をくらませつつ、ユーザーのためになることだけを意識してキンドルユーザーに直接関わりを持たない余計な広告はすべて除外しています。
嫌になった時期があるのかもしれませんが、やりたくなくてやってるわけじゃないんですよね。
今回はメディアの立ち上げ期に絞って、更新頻度に関することだけ取り上げましたが、本の中には成長期・安定(衰退)期の運営に関しても書かれているので、自分のブログやサイトを成長させたい!と感じている人にはオススメです。
たとえ安定期だとしても、ブログメディアである以上は「記事を書く」という行為はなくならないので、抵抗なく記事を書き続けられるレベルまで自分を高めたいです。