名物というものは変わったものが多い。
だからこそ名物と呼ばれるワケだが、宇宙軒食堂の『とんバラ定食』もその一つ。
何が変わっているかというと、豚肉を焼いただけの定食が名物と呼ばれているからだ。人が行き交う片町のスクランブル交差点から少し外れた裏通りにあるこのお店。
妙に明るい黄色い看板が目印になっている。入ってみると昔ながらの定食屋そのもの。
定食屋なので、もちろんいろんな定食があるのだけど、9割のお客さんはとんバラ定食を注文する。
僕が入店して3組のお客さんが入店して注文をしたけど、全員とんバラ定食。強いて違いを言うとすれば、大盛りか普通盛りかの違い。
ご飯大盛りや肉大盛りが選択でき、肉大盛りの注文も可能。
焼いてるのを見るだけで食欲が暴走する
メニューを見てなにを注文するか悩みに悩んだ結果、とんバラ定食の標準サイズ(680円)を注文(ほぼ悩んでないけど)。
注文と同時におじちゃんが店の大きな鉄板に豚バラ肉を投入。
「ジュー」っと気持ちのいい音が店内のBGMになっている。僕が行くときは必ずお客さんが入ってくるので、肉を焼く音が絶え間なく店内に広がる。
待つこと数分。たぶん5分も待ってない。
ご飯、味噌汁、つけものと一緒に、キャベツを添えた豚バラがやってくる。もちろん「秘伝のタレ」を連れて。
ただの豚肉なのにただの豚肉じゃない
早速食べてみると、薄いお肉が高温の鉄板で焼かれてカリッとなっている部分、ウマイ脂の部分と合わさっている。
一見ただの豚肉なのに、「ただの豚肉じゃない」と感じるほど。それは上質な豚肉が使われているからか、高温の鉄板で焼かれているからか、はたまた両方なのかはわからないけれど、とても美味しい。
脂がドレッシングになっているキャベツの千切りもイカす。一見ただのキャベツなのに、とてもウマイ。
豚肉の熱でしんなりしたキャベツ感がB級グルメ感をかもし出す。
人気の秘密は「秘伝のタレ」にあり
豚肉を焼いただけのものがなんでこんなに美味しいのか。
その秘密は豚肉はもちろんだけど、秘伝のタレが60%を占めていると思う。
市販の焼肉のタレほどの主張はないけど、しっかりとした味。豚肉の風味と脂のとろみ感とベストマッチしている。豚肉のために生まれてきたんじゃないかと思うほどだ。
食べ終わった後も口の中に広がるタレの味。締めのお茶を飲まずに帰りたくなる。
食べ終わって店を出ても肉を食べた時の胃もたれ感がなく、スッキリとしている。やっぱり肉がいいんだろうか。
このお店、ホントに「定食屋」って感じでレジもガチャレジなのだけど、是非クレジットカードの支払をできるようにして、外国人にも食べて貰ってほしいなぁ。
日本のソウルフードとして紹介したい。
宇宙軒食堂 (うちゅうけんしょくどう) – 野町/定食・食堂 [食べログ]
定休日は火曜日です。