「失敗の反対は何もしないこと」と言われてるように、何かをするときは常に失敗のリスクがつきまといます。
失敗はしてもいいけど、その時に即決断して軌道修正するのがものすごく大事なんですよね。
でも、失敗しかかってることを即辞められる人はものすごく少ないんです。それは人間の心理が関係してるから。人間は、得をした喜びよりも、損した悲しみの方が大きく感じる生き物なのです。
1000円を道端で拾ったことよりも、1000円をドブに落とした時の方がショックがデカくないですか?これは人間である以上、誰しもが感じることなのです。
ぼくたちは、「せっかく時間をかけてやってきたことを辞めたら損なんじゃないか、もう少し続けてみよう」とダラダラ続けてしまう習性があります。大企業が不採算部門をずっと残して置くのもそういった心理からかもしれません。
こうした心理が元々人間には備わっているってことを知りつつ、理性で即決断していく。これが世の中を生き抜く上で、とても大切なことなのです。
デイトレで5000円の利益から7000円の損失を出した悲劇
「世の中を生き抜く上で、とても大切なことなのです。」とかドヤ顔で言ってる感出してますが、要するになにが言いたいかというと、負けました。負けたんですよ、デイトレで。
現在、株価が動きまくってますが、「こんなときは株を持ち続けるよりデイトレやで!」と鼻息荒くやってました。
銘柄はトヨタ自動車。誰でも知ってるやつですね。こういう大きな会社の株ってあんまり動かないイメージがありますが、今みたいに混乱した相場だとめちゃくちゃ動きます。
仕事の合間に1時間くらい取引して、1000円儲かったぜー!2000円儲かったぜー!みたいなことをちょくちょくしてたんですが、目標である5000円の利益になってるときに「5000円って少なくない?この勢いならもっと行くでしょ。」と放置。
5000円って前いた会社の約半日分のお給料に相当するレベルなので、かなり大金なんですよ。なのに、欲を出してしまったのです。
そうこうしているうちに、市場が急変して1時間後には3000円の含み損に。さっきまで5000円の含み益が出てて「まだまだ行ける」と思ってたのに、「3000円もなくなるなんてツライ、とてもツライ。叙々苑でランチできるやん…」って感情になります。
これが上で書いた「損してるほうが心が痛む」という思考ですね。
その結果、「待ってればまた上がるだろうからプラスになったらすぐに売ろう」と考えて放置してしまいます。株は売らなければ損も得もないので持ち続けてしまうのです。
結局、どんどん株が値下がりして1度もプラスになることはなく、最終的に7000円の損で売りました。
ここでやるべきことは、金額を考えた取引じゃなく「流れが変わったからキズが浅いうちに売っておこう」と、3000円の損が出ているうちに迷うことなく売ることだったのです。
そうすれば取り返すのも楽ですからね。
すごい経営者は痛みを超えて即決断する
今回は小さな決断に失敗した話でしたが、決断の素早さはあらゆるところで重要です。
たとえば、すごい経営者に共通しているのは、その痛みをものともせずにスパッと決断して辞められること。
辞めることだけに注目すると、単なる損。しかし、キズが浅いうちに辞める選択をした結果、利益が大きく出る事業に注力できるので、結果的に止めた事業の損よりも大きな利益を生み出します。
最近ではドワンゴが7日でサービスを終了した「ニコキャス」にそれを感じましたね。
社内ではどんな話が上がって終了の決断をしたかはわかりませんが、人員を割いて作ったものなので、何も考えずに「辞めとこう」って決断になったとは思わないんですよね。
一生懸命作ったものだし、開発費もかけてるので、普通の感覚だったら「終了するのはもったいない」と考えてしまいます。これは今後の展開を考えた苦渋の決断だったと思います。
「なんでもやってみる」の先
「まずは行動。なんでもやってみる」という言葉をよく見かけますが、大事なのはその先なんですよね。
やってみないと何も起こらないので、確かにめっちゃ大事なのですが、結果を出す上でもっと大事なのは実はその先。やってみたあとの行動を感情で決めるか理性で決められるかが勝負です。
最近はそれを強く意識して日々生き抜いております。
そういえば、その日の最後にトヨタ株を買っちゃったんだけど、いつ助かるかな…