石川県といえば海鮮を思い浮かべる人が多いと思う。
確かに石川県の魚は新鮮で美味しくて大好きだ。他の場所に旅行に行っても「海鮮以外」のグルメを選択するくらい、石川県(金沢)の魚が好きだ。
が、しかし。能登牛というブランドもあるように、お肉も結構いける。
最近、焼き肉の脂がつらくて、食べるとすぐ気持ち悪くなってしまう。牛のホルモンなんてもってのほかで、焼き肉の終盤に食べると確実に気持ち悪くなってしまう。もう焼き肉はキツイ歳なのかなぁと思うようになった。
でも寝て覚めるとお肉が恋しくなってしまう。結構大きな仕事も終わり、「久しぶりに豪華な昼食を食べてもいいだろう」という気分になった
ので、金沢で一番有名であろうステーキハウスの六角堂へ行ってきた。
以前ディナーで訪問したことはあったけど、ランチに行くのは初めて。
約2000円〜の価格帯なので、吉野家レベルばかり行っている僕にとってはなかなか豪華なディナーだったけど、肉の質やスタッフの接客、満足度がかなり高かった。
非日常な空間に六角堂のブランドを感じる
片町のひがし茶屋街を少し外れたあたりにある卯辰山の入口にある六角堂。
僕は卯辰山の雰囲気が好きで何度もドライブをしていたのだけど、初めて来るまでそこに有名な六角堂があるなんて知らなかった。看板はあるのだけど。
店から徒歩30秒くらい離れた、50台ほど停められる駐車場に車を置いて店に急ぎ足で向かう。
今回食べるのは2000円の最も低価格のランチではあるものの、六角堂は「憧れ」といえる飲食店。同行した友人は緊張していた。
店に入るとスタッフがお出迎え。入店した時間が14時頃とランチタイムから少し外れていたからか、僕たちの他には5組程しかおらず、カウンターが空いていたのですぐ通してもらえた。
さすが六角堂ブランド、上着を預かってくれ、椅子を引いてくれるサービスがついてくる。たしかに緊張する。
エプロンまでスタッフの方に付けてもらって何もしなくても食事の準備が完了する。幼稚園の頃を思い出す。
メニューは情報誌を見て決めていた「弥生ランチ」。オーストラリア産(だったと思う)ステーキ120gとデザート、コーヒーor紅茶付きで税込2000円。
肉が足りないという人はデザートとコーヒーを除けば150gに増量してもらえる。
僕はデザート付き、友人はお肉増量を選択して調理開始。ここでもさすが六角堂。1組のお客さんにつき、1人のシェフが付いてくれる。待ち時間がほとんどなく調理が始まる。
他にもステーキ屋さんはあるけど、六角堂が群を抜いて有名なのはこういうサービスがあるからかもしれない。目の前で焼かれる肉を見ていると、待っている時間を感じない。幸せなひととき。
前菜のサラダをつつきながら肉の焼き上がりを待つ。
2日前に開業した北陸新幹線の話題が他のお客さんから聞こえてきた。
ヨダレがだらだら出る前に出来上がるお肉にむさぼりつく
シェフの完璧な手際であれよあれよとステーキが焼きあがっていく。
こんなに赤かったお肉がすぐにいい色に進化。
5分ほどで「お召し上がり下さい」の合図が。このあと、野菜も出てくるのだけど、我慢できずに食べてしまった。
肉、にんにくチップ、野菜と完璧に好みなやつ。にんにくライスにしようか迷ったけど、今回は我慢。
「少し量が少ないかな?」と思ったけど、食べ終わりにはものすごくちょうどいい満腹ぐあい。最高の状態になった。
よく食べる人は無料でライスのおかわりができる。友人はライスおかわりをしていた。
ワサビ醤油を付けてお肉を食べると、お肉そのものの味が口に広がる。主張しすぎないワサビ醤油なので、お肉の味がストレートに伝わる。
にんにくチップもさりげない味になっているので、お肉と一緒に食べてもお肉の邪魔をしない。
焼き肉なんかは結構タレの味に左右されることが多いので、その感覚で食べたら結構驚き。
最低価格の牛肉でこれなのだから、高い肉になるとどうなるんだろう?完全に狙った味付けでしょう。さすがだ。
場所を移してデザートをいただく
食べ終わったことを即座にスタッフの方が察知して「カフェスペースへご案内します」と声をかけてくれたので、カフェスペースへ移動。すぐにデザートが出てきた。
きっとチョコムースの上にラズベリーソースがのったデザート。クセがなくてコーヒーととっても合う。
男2人だというのに窓側の見晴らしがとても良い席をいただきデザートタイム。うーん、やっぱり美味しいものを食べると心が暖かくなるわ。毎日来られるようにお仕事を頑張ろうと思った。
スタッフのサービスが創る雰囲気が六角堂ブランドを作る
2000円のランチは僕にとっては安いものではないのだけど、スタッフの接客、料理が出てくるスピード、お肉の丁度良い味を考えると、2000円以上の価値があるように思った。
今回食べたお肉はランチメニューの中で一番安いので、国産サーロインなどを選ぶと脂の乗りがすごいとは思うけど、久しぶりに気持よくお肉を食べることが出来た。
いい意味でクセがない味。特徴的な肉を食べたいのであれば満足できないかもしれないけど、誰の舌にも合う牛肉だと思った。最高にウマイ!というわけでもないけど、僕にとっては最高の状態のお肉だった。あー、また食べたい!
内装も最高級ってわけではない。だけど、スタッフの接客が全員例外なく「上品」なので、店の中の雰囲気も上品に感じた。
あまり僕が行ったことがある飲食店では感じない雰囲気の作り方をしているお店だ。スタッフの高品質なサービスが「ステーキといえば六角堂」という雰囲気を創るんだなぁ。
北陸新幹線で旅行に来る方は、是非六角堂で金沢の「おもてなし」を感じて頂ければ、と思う。