株価崩壊したけど日本株は「買い」なのか?『日本株はバブルではない(藤野英人)』

日本株はバブルではない

世界同時株安で、つい最近まで2万円を超えてた日経平均株価が17000円代に突入しちゃって、なんかすごい展開になっている時点でこの記事を書いています。

利用している投資信託「ひふみ投信」の最高運用責任者である藤野英人さんの本『日本株は、バブルではない 投資家が知っておくべき「伊藤レポート」の衝撃』がとても面白い考え方だったので、空気を読まず紹介したいと思います。

まだまだ日本株は「買い」だと感じられる、説得力のある本でした。「日経平均が2万円だからバブルだ」とか、「2万円も行ったならそれ以上は上がらない」など、値段だけを見て判断することは大間違いなのです。

安倍政権が株価を上げにいってるえげつない理由

そもそもアベノミクスで株価を上げようとしている理由は、みんなが銀行に貯金してるお金(約880兆円)を投資に回すことで、会社の成長など、経済の成長につなげようとしているからです。

お金を貯金するのって、ものすごい大切だと思われてますが、ずーっと貯金してても何にも使われないので意味ないんですよね。ぼくはそのことに気づいてから株を買うだけじゃなく、本や最新のiPhoneなんかを購入して、自己投資しています。

そのおかげで貯金がどんどんなくなっていますが、果たしてこれでいいんだろうかと悩んでいるのが今です。

それはさておき、NISAなども作って国民の投資マインドを上げているのにはいろいろな理由がありますが、なるほどなぁと感じたのが国の借金を減らすためにインフレを起こそうとしている点。

すべての値段が2倍になった世界でそのままの状態でいるということは、実質的にすべてが半分の高値になってしまったことと変わりません。

つまり、2倍のインフレを起こすということは、借金の元本と預金を実質的に半分にするということです。

2倍インフレを起こせばお金の価値が半分になるので、国の借金は実質半分ちゃらになります。その分、ぼくたちが銀行に眠らせているお金の価値も減るし、今手元にあるお金の価値も減ります。そして、お金の流通量が増えていくと株価もそのインフレに合わせて上がっていくので「預金しとくと損するよ」って状態に持って行こうとしてます。

そうすることで個人も「預金しとくのは損だ」という気分になり、溜め込んでいたお金が市場に流通していくことを狙っています。

お金を溜め込んどくのは損という気分が日本全体に広まれば、株などの投資にお金が回ってくのはもちろん、「モノを今のうちに買っとこう」って気分になるので、お金がどんどん世の中に回ります。これで景気回復を狙っているわけです。

ということは、この政策がうまく進んでいくと、投資は「してたらお得」というより「しないと損」という認識の方が合っているというわけです。

しかし、ぼくのように無茶な投資をしていたらお金が逆に減るという全米が泣く展開になるので、お金持ちじゃないなら投資信託とかREITとかで人に任せる方がその波に乗れる気がします。

ちなみに、著者はアベノミクスはまだ序章だと言っています。

マネタリーベースは2倍以上になったのに、マネーストックは1.1倍程度にしかなっていません。これは、日銀から銀行にはたくさん資金供給しているのに、銀行から企業や個人へお金が流れていないということを意味します。

すでに述べたように、企業や個人もたくさん現預金を抱えていますが、それを溜め込んだまま使おうとしません。

なんか難しい話っぽいですが、ニュースとかでやってる「給料上がらないし景気良くなってるって言われても実感ないわー」ってやつですね。それが個人レベルで実感できるようになって、アベノミクスは成功となるのです。

やっぱり長いこと日本は景気が悪かったらしい(ぼくはあんまりいい時も悪い時も実感ない)ので、企業も個人もお金が入ってきたら貯めこんでしまうんですよね。なんかあったらヤバいと。

政府はそうやって企業が異常に溜め込んできたお金(内部留保)を企業の成長投資に使いなさいと言っているのが今です。

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新・3本の矢が成長戦略には大事

国の借金を減らすためには、インフレを起こすのが1つですが、株価を企業の利益という実態にそって上げるためには、ちゃんと企業が成長しないといけません。

そのためにアベノミクスでは成長戦略に乗り出します。

具体的には以下の3つ=新・3本の矢が運用され始めてます。

  • 伊藤レポート
  • スチュワードシップ・コード
  • コーポレートガバナンス・コード

それぞれどんなものかというのは本書で説明されていますが、どれも経済成長に欠かせない文書です。

この新・3本の矢がうまく回れば、企業が成長することで株価が上がり、日本が成長し、ぼくたちも景気改善を実感できるようになるという、なかなか面白い戦略です。うまく回れば、ですが。

しかし、実際に安倍政権になってから株価は倍以上になっているわけで、「どうせ無理でしょ」とか思ってる間にも実は意外とウマイこといってるわけですよ。

ROEの改善と機関投資家の企業への関わりが株価を動かす

アベノミクスが重要視している株価の指標の1つとして「ROE」というものがあります。日本語でいうと自己資本利益率というものですが、簡単にいうと株主が投資してるお金を使ってどれだけ会社は利益を上げてるのかをみるものです。

【計算式】ROE=純利益÷自己資本

「上場して株主からお金を振り込んでもらってんだから当然それ有効活用してるよね?」

「いっぱい投資資金がある機関投資家のみんなも投資してる会社のROEがいい感じかチェックしていこうね?ダメ?それならちゃんと企業に言わなきゃダメだわー」

というようなことが新・3本の矢には書かれています。もうちょっとお固い文章ですが。

アメリカではROEが15%とかが普通らしいのですが、伊藤レポートでは「8%を目標にしよう」と書かれてます。ROEが高い水準の会社は、株主のお金を有効活用できているということから「株主を見ているしっかりした会社だ」と認定されます。もちろん、利益が出ているからROEも高い水準を保てるわけで、株価は利益に基づいて上がるので、株価も上がります。

そんなこんなで、まわりまわって投資家のリターンに繋がるのです。

ROEを高くしていくアベノミクスの成長戦略上、まだまだROEが低い企業が多いのだから、理屈上では当然もっと株価は上がっていくのです。

なので、日経平均が2万円だから下がるとか、バブルだとかいうのは全然違うわけです。とても明快な理屈。

日々の値動きを見つつ長期の投資先を発掘したい

本書を読むまでは株を何にも持ってなかったんですが、読み終わる頃には「めっちゃ投資したい!」という気分になりました。

どんな会社に投資するのがオススメか本書には書かれているので参考にして銘柄をチェックしてたんですが、現在暴騰と暴落を繰り返してるので、怖くて未だなんにも買ってません。

著者の藤野さんは長期投資をオススメしているんですが、資金がないぼくのような個人投資家は、こういう日々の値動きが大きいと資産の動きも大きいので、長期投資をしたいと言いつつもなかなか手を出せません。

そういうわけで、ぼくは自分で株を買う以外にも、プロが代わりに株を買って運用してくれる投資信託も利用してます。

現在は藤野さんが運用している「ひふみ投信」にお金を入れてます。1年で40%も増やしてくれたのでめちゃくちゃ藤野さん好きです。今暴落して25%になっちゃいましたが、それでもスゴイ。

500円から投資できて、無料で入出金できるのが売りだそうです。定期預金代わりにもできます(年間手数料は1%ほどかかります)。

銀行に預けるよりも相当いいんですよねー。定期預金の金利が0.035%として、投資信託だと40%なわけなので、1000倍以上リターンがありました。計算合ってれば。その代わり元本割れする可能性もありますが。

ひふみ投信に入れてて元金割れした経験は1日しかないので、ぼくの運がいいのかひふみ投信がすごいのかわかりませんが、スゴイ。

とはいえ「投資」はとっても大事なことだと思うので、ちゃんと自分でもいい会社を発見して、投資してたらめちゃくちゃお金持ちになっちゃったって展開に早くもってきたいです。

ギャンブルじゃなくて投資を知るためには学ばねば

ぼくは株式投資を始めて1年の超初心者なのですが、それなりに無茶な投資をして損をしまくってきました。

市場環境に恵まれていたこともあって、資金が吹っ飛ばずに済んでいて「めっちゃ運いいな」と感じております。が、最近ズドーンとやられたこともあり、しっかり勉強しないとただのギャンブルだと痛感しているのが今です。

この1年、1ヶ月で10倍になる株をいくつか見てきて「ここで100万円分買ってたら1000万円になってた…もっと買おう」という、宝くじもビックリの理論で投資してきたので、圧倒的勉強不足です。

株は誰でもできますが、実力というのは確実にあります。何も知らずにやっててもギャンブルと変わりませんが、しっかりと利益を出して成長できる会社を探す目、投資するタイミングなどを勉強すれば、それは「投資」になります。

もっと自分の精神力を鍛え、知識を増やしてお金持ちへの道を歩みたい、そう思える本でした。

ひふみ投信のチェックはこちら

【目次】

はじめに
・今水面下で静かに進んでいる歴史的な変革
・日経平均2万円からの投資戦略はどうすればいいか

第1章 「新・三本の矢」で動き出した「2匹のタヌキ」
・「伊藤レポート」を読めば、今後日本がどう変わるかわかる
・アベノミクスの「新展開」の中での投資戦略

第2章 日本経済にのしかかる3つの問題と、異次元緩和で日本はどうなるのか
・アベノミクスの本当の狙い
・毎年の赤字の垂れ流しは止められるのか
・少子高齢化とともに増え続ける社会保障費 ほか

第3章 「伊藤レポート」の衝撃――日本企業が本気で変わり始めている
・「伊藤レポート」はアベノミクスの成長戦略そのもの
・経済と株価のパフォーマンスを決定づける重要な指標「ROE」
・企業が目指すべきROEの最低目標は8% ほか

第4章 「日本版スチュワードシップ・コード」で証券業界も投資信託も変わる
・「インデックス運用偏重」と「短期主義」を排除せよ
・「コーポレートガバナンス・コード」で株主に不利な増資などは撲滅へ ほか

第5章 今こそ、日本株を買いなさい
・国債暴落はあるか、その時資産価値はどうなるか
・日本の地価は3分の1になる?
・長期的に見ると株は圧倒的な高パフォーマンスとなる
・伊藤レポートから学ぶ良い銘柄の選び方
・銘柄選びをするときに知っておきたい中長期的な経済トレンド1~5 ほか

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