最後の相場師と言われた男、是川銀蔵の自伝『相場師一代』

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株、投資と聞くと、あまりいいイメージを持たない人も多いだろうと思う。「相場師」と聞くと更に不気味なイメージを持つだろう。僕も相場師ってのは胡散臭いと思っていた。

しかし、その考えは一転した。少なくとも是川銀蔵に関しては。

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是川銀蔵は単なる相場師じゃなかった

是川銀蔵は第一次世界大戦を好機に商売を始め、1943年には是川製鉄株式会社を設立。従業員1万人を雇用する大企業に育て上げた、正真正銘の実業家である。

関東大震災を知った瞬間にトタンを買い占めるなど、その時/その瞬間のビジネスチャンスを逃さない。圧倒的な考察から未来を予測する能力が半端ない。

良くも悪くも自伝なので、主観が入っているが、それでも卓越したビジネスセンスを持っていることがわかる。

投資の姿勢を参考にしようと読んでみた本だったのに、気づけば「人間としての生き方」に影響を受けた。

内容をすべてここに書きたいくらいなのだが、法律が許してくれないので、特に覚えておきたい部分を引用する。

株価が大天井を打つ時は、不思議に高値乱高下の現象を起こし、その後、総買い相場で大天井を構成する。しかも大天井を打てば、必ず株価はすぐに暴落する。この時が、その状況だったのである。

P.22

10/31、黒田バズーカと呼ばれる追加量的緩和策を発表した。

この日、日経平均株価は750円高となって年初来高値を更新。緩和前の10/14には2ヶ月ぶりに15000円を割っていたのだから、まさに乱高下。

誰でも勝てる相場というものもあるが、上がったものは永遠に上がり続けない。上昇の終わりを告げるのは暴落なのか、単なる調整なのかはわからない。

自然の法則に従う生活とは、自然に供給されたものを食べることだ。すなわち野菜、果物、穀物を主食とし肉類はなるべく摂取しない食事をとることである。

P.89

相場とは全く関係ないように思えるところだけど、相場で成功する人というのは、疑問を調べ、考えぬき、自分の答えを出す人なのだろう。

このように国際経済の流れを体系的に比較し、資料を徹底的に分析した結果、そこから生じるだろう変化を先取りして判断を下していく。これが私の基本的な勉強法となっているのである。

P.130

働かずに3年間、図書館で経済の勉強に励むほどの勉強家だったという。

是川銀蔵「相場師一代」まとめ

「努力した者が成功するとは限らない。しかし、成功する者は皆努力している。」言葉に説得力を強く持つ本だった。

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現在活躍している人は、間違いなく努力をしている。成功を「偶然だ」という人もいるが、それだけだとは思えない。

少なくとも僕たちは、何かを目指して進んでいる人間を潰し、邪魔することだけはしてはいけない。何かを目指しているのなら、邪魔があっても進み続けなければならない。「生き方」の方向性を確認できる素敵な本だった。

目次

第1章 “ほげたをたたいた”人生
第2章 少年実業家
第3章 好事魔多し
第4章 百発百中の先見力
第5章 四十にして立つ
第6章 二期作実践
第7章 腹八分目
第8章 欲ボケ自滅
第9章 逆転勝利

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