ホリエモンが刑務所で読んだ本を厳選して紹介 – ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた
2013/09/18
約1年9ヶ月、刑務所で服役して出所してきたホリエモンこと堀江貴文さんですが、なんとその間に1000冊も本を読んでいたそうです。
本書ではその1000冊から厳選した本が紹介されています。単なる「本の紹介本」というよりは、本のジャンルに合わせた話題の中にオススメの本が出てくるっていう構成になっています。
ただ本を読んでるだけじゃない
著者は「情弱(=情報弱者)にならないために」本が役立ったと言っていますが、本書を読んでいると、どうもそうじゃない気がしてきます。ホリエモンがホリエモンである理由は、得た知識を自分の意見に進化させるのが上手いからに他ならないです。
本が役立ったというより、その能力を退化させないための一つとして、本という道具があったってだけなんじゃないかなぁと思います。
単純に読書を楽しんでる
著者のようにビジネス的に成功してる人はビジネス書を読んでると思いがちですが、一切ビジネス書らしいビジネス書は読んでなくって、「面白そう」な本ばっかり読んでる印象です。
とにかくぶっ飛んだ人物が登場する本が多くて、本書を読んでても「あ、コレ役立ちそう」って思うことは一切なく、紹介されてるのは「ちょー面白そう!」と思う本ばかり。いやー、単純に読書を楽しんでるって感じですよね。
物事に時間を使う時って、役立つかどうかを一番に考えがちなんですが、やっぱり面白いっていうのが一番にないと1000冊も読めないですよね。この辺のバランス感覚が結構難しいところではありますが「役立ったらラッキー」くらいのノリがいいんだと思います。
副題には「そしたら意外に役立った」とありますが、多分これは全国に多くいる「役に立つ教」の人達のウケを狙ったんじゃないかと予想。
成毛眞さんとの対談が入ってます
本書を購入する決定的なキッカケになったのは、やっぱり成毛眞さんとの対談。しかも結構なボリューム。
攻めの姿勢に入ってる2人が対談するとものすごく面白いですね。いや、わかってましたけども。成毛さんが運営している、書評レビューサイトのHONZが何故ソーシャル化しないかってところの話はかなり面白かったです。「書評とは何か」について語ってたんですが、読み進めていくうちに書評はテクニックなんだなぁと驚きました。
やっぱり面白いな、この人たち。
目次(http://www.kadokawa.co.jp/sp/horietakafumi/)
第1部 僕が本を読みながらツラツラ考えたこと
1.「こうなるといいのに」を実現する働き方【仕事・ビジネス】
◆日本人はもうちょっと“わがまま” になったほうがいい(『カレチ』池田邦彦)
◆なぜ日本では「怪物」が育たないのか?(『理系の子』ジュディ・ダットン)
……etc.2.情報を鵜呑みにする日本人へ【情報】
◆“情報人災” としての福島原発(『「反原発」の不都合な真実』藤沢数希)
◆「北朝鮮は危ない」は本当か? オウム事件から見える日本人論(『A3』森達也)
……etc.3.破天荒でいい——「人生に倍賭けする」生き方【生き様】
◆勝者に学ぶ“ヤマ師の美学”(『二重らせん』ジェームス・D・ワトソン)
◆超絶人生が教えてくれる、自分の立ち位置(『トラオ』青木理)
……etc.4.この2年で「日本人の生き方」が変わった?【ライフスタイル】
◆決定!「人生で一番泣いた本」(『とんび』重松清)
◆やっぱり、理系のオタクが、世界を変える!(『天地明察』冲方丁)
……etc5.日本はこの先、一体どうなるの?【過去・現在・未来】
◆「時代を読む力」がありすぎると、悪役にされる(『青雲の梯』高任和夫)
……etc.【堀江貴文× 成毛眞・対談】
第2部「どうやって僕らは、本を探し、読むのか?」
◆僕たちの「面白い本」
◆理系脳の読書と、文系脳の読書
◆「読まれないから、売れない」電子書籍のパラドクス
◆キュレーションなきレビューサイトは絶滅する
……etc.
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