なんのための「人」で、なんのための「社会」?働かざるもの飢えるべからず
2012/03/16
Soft Baby Blue tissue / Golden_Ribbon
ティッシュがない世の中POISON!
どうも、花粉症のせいで不眠症になりそうな@hawk_aです。
どうも僕たちは「社会が人のためにある」ことを忘れてるような気がします。
著者である小飼弾さんは、この本を通して、日本がベーシックインカムを取り入れることを主張しています。
ベーシックインカムって?
老人から生まれたての赤ちゃんにまで、各個人に国から一律に無条件に支払われる最低所得の保障です。
ベーシックインカムは、最低限食べて暮らしていけるだけのお金を全国民に分配するという制度です。年金などの社会保障をなくして、全国民に毎月同じ金額を渡すという考え方です。
ベーシックインカムを実現する財源は、今でも十分存在しています。代表的な財源は遺産です。
現在では、お年寄りが亡くなったとき、使い切れずに残したお金を受け取るのは親族です。
その仕組みを変えて、相続税を100%にしてしまうことで、社会に遺産をすべて還元しようというもの。亡くなったお年寄りが残す遺産だけでも、年間80兆円に及ぶそうです。年間て。
その他にもいろいろなムダを省くことで、ベーシックインカムは十分実現できるそうです。
これだけで目の前が輝く
贅沢をしなければ食べるのに困らない社会。これはかなり大きいです。
ミュージシャンを目指したり、起業したい人が一歩踏み出せない理由のひとつとして、「失敗して、食べるのに困るかもしれない」ということがあるでしょう。
ベーシックインカムで最低限の生活を保証して、その人たちの不安材料を取り除くことで、一歩を踏み出し、個性を発揮できる人がたくさん現れるはずです。それによって社会が活性化します。
最低限の生活では食べられないフォアグラが食べたかったら、食べられるようになる分だけ働けばいい。ちょっぴり高い車がほしいなら、その分だけ働けばいい。働くこと自体が報酬となるのです。
万が一失敗しても、食べるものに困る心配はない。これはかなり支えになる要素だと思います。
隣のカベよりオレの山
幸福の定義を「昨日の自分にできなかったことが、今日の自分にはできた」ということにすれば、これはまさに「幸福だ」と言えるのではないかと思います。
「勝ち組」とか「負け組」という言葉は収入を元に、他人と比較することを前提にして成り立っています。
他人を比較し続ける限りは、全員が勝ち組にはなれません。勝つ人がいるから負ける人がいるからです。
すべての勝ち負けが悪いというわけではないです。ただ、比べる対象がお金とか、既婚だとか未婚だとか、あまりにも少なすぎるというのが今の現状だと思います。幸せのモノサシの種類が少なすぎるのです。
収入で比べてしまうと、平均以上が「勝ち」でそれ以外の人が「負け」ということになります。配偶者についても同じ。あまりにも負ける人が多い。
自分には「コレ」がある。日々成長している。ということを追求していける社会の方が幸せです。高い山があって、もっと登れることを知る。それに日々挑戦できる社会こそ、「勝ち」なのではないでしょうか。
成長は自分の中でしか生まれません。
はじめに
第1章 なぜいま、貧困があるのか
第2章 社会相続という決定弾
第3章 所有から利用へ
第4章 労働2.0
第5章 経済=物理+心理
第6章 エネルギーがパケホーダイになる日
第7章 幸せは使っても減らない
第8章 デフォルトYesの世界へ
第9章 その教育、プライスレス──ベーシック・インカムをふまえた教育システム
第10章 安心して死のう
第11章 ぼくらの宿題あとがき
新書判あとがき
飢えたくない@hawk_aでした(*´ω`*)
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